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地盤及び地盤改良のお話2015.11.15

現在、ニュースでA社の杭打ち工事のデータ改ざんの問題がしきりに取りざたされています。
こちらはマンションの地盤の補強の話ですが、一般戸建て住宅の地盤の方は?ということで、
以前もも取り上げましたが、今回はもう少し詳しく、地盤及び地盤補強の考え方についてお話しします。

まず、住宅を建てる際には必ず地盤調査をしなければなりません。
その調査方法はスウェーデン式サウンディング調査で行う場合が多く、調査費用もそれぞれ異なります。
(調査方法については、前回をご参考にして下さい)

そこで得た建設地地盤のデータから、強さ(地耐力)・土質・支持層の深さ等を読み取り、
地盤調査・保証会社において地盤改良が必要か否かを判断します。
軟弱な地盤でなければ標準基礎であるベタ基礎にて施工していきます。
もし何らかの地盤補強が必要と判断された時には、地盤改良工事の工法を、
土質と支持層の深さによって(調査会社と協議しながら)決定させてもらい、
それを理由も含めてお施主様に説明し、承諾して頂いて改良工事を行います。
 
住宅の地盤改良工事としては、主に次の4つの工法があります。

①表層改良工法
  比較的地面に近いところ(地表より2mくらい)だけが軟弱な場合に行う工法で、
  表面の土地とセメント系固化材とを混ぜ合わせ、重機やローラーなどで地表を固める工法です。

②ハイスピード工法(砕石杭工法)
  約60cmφの穴を掘り、そこへ砕石を入れて荷重をかけながら砕石杭(パイル)をつくる工法です。
  そのパイルと地盤とにより家を支えます。液状化にも効果があると言われています。

③柱状改良工法
  セメント系固化材と水を混ぜ合わせたセメントスラリーを地盤にあけた穴に注入して
  地盤の土地と混ぜ合せながら地中に柱状のセメント杭をつくり、その杭で家を支える工法です。
  摩擦杭なので必ずしも支持層(丈夫な地盤)に届いていなくても構いません。

④鋼管杭工法
  表面から軟弱な層が続き、比較的深い支持層(7~8m以上)の場合に用いる工法です。
  読んで字の通り、鋼管杭を深い所にある支持層に届くように打ち込み(深い場合は鋼管をつなぎます)、
  支持層に届いた鋼管杭によって家を支えます。

以上が、代表的な地盤改良の工法です。

まさに今問題になっている杭打ちデータの改ざんは、
重量のあるマンションの直下の地盤の支持杭が、固い地盤(支持層)に届いていない状況、
あるいは届いているかどうか工事施工を行ったものでしか分からない状況で、他の物件データを流用したりしているため、
実態の解明は非常に難しく、土の中の事ですし、実際にどうなっているかは今となっては...という感じです。
やはり、現場に携わる施工の方の責任感と、管理する側がきっちり管理をしていかないと、
個々の現場、1本1本の杭の精度、確実さという部分まで管理していくという事は非常に難しいと思います。
我々建設業に携わる人間としてもさらに気を引き締めて、真面目にきちんとした建築をしていくことが大切だと思います。

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